(下書)曖昧を紐解くために

お父さんは仕事、お母さんは主婦という時代が終わりつつある。

今から20年ほど前、僕が中学生だった頃、社会科の公民の授業で先生がこんな質問をした。
「結婚した相手に働いてもらいたい人?」
まだ「鍵っ子」という言葉があった時代。
女子生徒にも該当した質問だったのかは覚えていない。
クラスメイトの男の子の中には、お母さんが働いているから同じでいいという意見があった。

僕は、その時に先生に当てられてこう言った。
「家に(いないと寂しいので)いて欲しいです」
きっと、クラスメイトの意見に不満な表情だった僕を先生が見つけたのだろう。

20年後の今、女性進出が進んで、共働きになった今の社会を見ると、それもありかなと思う。
ただ、全ての女性が社会進出を望んでいたかと考えると、疑問符がつく。
主婦としてありたいと思いながらも、現実には少しでもお金をと考えてやむを得ずに働きに出る者もいるだろう。

女性の社会進出が進めば、勤労者は単純に倍になる。
勤労者が増えたら喜ぶのは誰か?
女性運動家は本当に解放を目指したのだろうけれど、実は「誰か」の狙いがあったんじゃないのかと、たまに思う。

男を立てる幸せがあった世の中に、一緒に働きに出る幸せというもの現れた。
そして、女を立てる幸せも加わった。
これが生き方の多様化なのだろう。
ただ、多様化は本当に素晴らしいのかと言われると、そこには疑問もある。

今や差別用語のようになってしまったが、今の時代を経れば経るほど、女らしいことや男らしいことが社会を混沌とさせない上で非常に重要なキーワードだったのではないかと思えてきている。

分かりやすい、明確な、単純な社会というのはとても理想的だ。
今の社会を見ると、何もが分かりにくく、曖昧で、複雑。
隣にいる年の近い人間ですら何だかよく分からない。

社会が曖昧だと「社会はそういうものだ」という理屈が出てくるが、社会は僕らがそうすべくしてそう創っているものだ。
社会は受容すべき対象ではない。
創っているのは僕らなのだ。

曖昧な社会は、人々の曖昧な精神を増長させ、さらに曖昧な社会を形づくる。
その先には何がある?

複雑さや曖昧さが様々な社会現象となって現れているから、僕らは敢えて自分の範囲内でシンプルな「何か」だけを頼ろうとしてしまうのではないか。
お金至上主義だったり、宗教にのめり込んだり、虚構の世界に逃げ込んだり、精神的な病になってしまったり。
それは元々は不健全な態度だったのかもしれない。
ただ、今の世の中では、そうしないと自分の中の何かを守れないからそうなっていく、とも考えられないか。

今、男は弱くなった。
女に嫌われるのが怖い。
女と一緒にいるのが怖い。
男はもともと臆病で小心者だ。
そこにきて、異星人みたいな女が経済的に自立して、もっと強くなった。
どうしていいか分からない。
勝つには相手以上に強くなるくらいしか浮かばない。
それができないのをていのいい言葉でごまかしてしまう。
「めんどうくさい」

多分、このままじゃダメなんだろうというのは、男も女も分かっている。

もう少し語りたいけれど、結論を急ぐ。
忘れないうちに。

今の世の中で大事なのは、男であることや女であることなのではないか。
女性進出は間違っていないと思いたい。
ただ、この「静かな混乱」はどこかに収束させなくてはならない。
シンプルな性差を取り戻せれば、シンプルな社会構造を作ることができるのではないか、と思う。
自分が何者かをはっきりさせなければならない。

男や女であることを、子どもや大人と読み変えて考えてもいい。

自分が何者であるかをはっきりさせなくては、他者が何者であるかは分からなくなるのだから。
それは哲学的な自分探しなんかでは、もちろんない。
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ジャンル : 小説・文学

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非公開コメント

>みかんさんへ

いらっしゃい。

反応ありがとう。
ざっくばらんでまとまっていないので、伝わらないだろうし、
反応はないものと踏んだ上でメモ程度に残しました。

今は多様化の時代。
もちろんいろいろな生き方があっていいと僕も思っています。
ただ、今の世の中にずっと違和感があります。
それは何なのだろうと思っているんですね。
(普段生活する上では何の役にも立たないことなんですけれど。)

例えば日本。
教育レベルは上がった、裕福になった。
でも、何にも変わっていない気もするし、不幸になった気もします。
それって何なのだろう、どこに根っこがあるんだろう、と。
目指すことや社会の仕組みって違うじゃ?
それとも目指すようなものはない?

読んでくれてありがとう。
ええと、みかんさんにも何かのきっかけになるといいなと思います。

No title

プラトさんの言ってることはとっても良く理解できるの。
でも、一般的な「女らしく」あることが窮屈な女子は厳しい。主婦になることが幸せだと言われた時のあの違和感。第一主婦の仕事はツライし、あたしには向かない。甘えていると言えば、そうなのかもしれないし。きっと「男らしく」あることが大変な男子もいるんだろうな。
あたしは今の時代だからこうやって働いていられると考えると、幸せな方なのかもね・・と思うようにしてます。
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プラト


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